2010年7月16日金曜日

驚きももの記 花器の秘密


photo by 関谷幸三

担当している大阪家元教室に行ってきました。
雨で皆さんの出足はどうかと心配しましたが 思ったほどお休みがなく 安心しました。
そのせいということもないのですが 家元広島LIVEの お話しをしました。話し始めたら止まりません。

(先生 花器素敵やったけど だいぶんしましたやろ?)とそっとおたづねの方も何人か。

そこで 今だから話せる話!!!
あの花器は 水が入りません。つまり底がないのです。たった舞台の上の40分。その時間でしおれない花材を選べば 底は必要ないわけです。チタンやステンレスで一番お金がかかるのは 溶接です。それで 会社のご理解を得て あえて溶接の部分を極力少なくしたのです。したがって ステンレス板はビットでとめてあります。

この写真ではなく前のブログに出ていたボールのついた花器は後ろ側の一部 ステンレスの板が足りなくなり そのままにしました。前から見てもわからない。中は鉄の花留めがあるだけです。
結果として その板の無い部分から助手が手をいれて 私のいれた大きな枝を花留めにワイヤーでとめるというのがかえってよかった。

確か 戦国の武将でお城を3日で作ったひとがいましたね。
あれも 簡単な骨組みと 絵をはったとかで 遠くから敵を欺くために作ったのでしたね。
なんだかあの話を思い出しました。
観客の皆様を欺くなんて そんな考えは毛頭ありません。ただただ 私の懐事情によるのです。




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