2009年12月13日日曜日

驚きももの記 大岡信ことば館のイヴェント



大岡ことば館の始めてのイヴェント それは先生の詩に何かを感じて花をいけるーーという企画でした。
いけばなを知らない人 お子さんたち どんな方たちが 果たして集まってくださるか とても心配でした。
その日は 風プラス 雨 プラス 寒さ、なのに20人 全員出席・
始めは 何のことやらわからないけれどきてみた といった人。ひとりで参加した小学生。親子など。いけばなやアレンジの先生もおいででした。
ひようひようとふえをふかうよ。。。。で始まる)(水底吹笛)は 大岡信さんの18才のときの詩ときき びっくり 始めに詩をよみ会場へ。 器に剣山 赤目柳で線をだし 後は好みの花で仕上げました。
詩をよく読んでいらした参加者の解釈に なるほどといい どうしたらいいのやら 難しいなどといっていた人たちも最後は とても楽しかったということでした。普段はこんなに大きな花は生けないのに 私でもいけられたというかた。参加した方が その後お嬢さんがお花を生けるのが好きになったという話を聞きました。
ひとり参加の小学生も 次回のお正月の花をいける会に真っ先に申し込んでくださったとか。
やはり動かなければ 何事も前に行きませんね。
ことば館の皆様 大変御世話になりました。次回は お正月の花 詩は(閑)です。
私も楽しみにしています。

2009年12月7日月曜日

驚きももの記 写真

驚きももの記 11月 結婚式

11月 結婚式の披露宴のお花を頼まれました。
知人のお嬢さんは とても聡明で美しい人。パリでお相手に初めてあったそうで エッフェル塔のイメージで と新郎新婦の座る席の後ろに バラのタワーです。すべてピンクの グラデーションで バラだけで いけました。もちろんゲストのテーブルも バラで飾りました。
お嬢さんが 有名なガラス器のメーカーにお勤めなので そこのメーカーのガラスを拝借しました。
教室のメンバーが 花をいけるのを 草月展に出品しながらも駆けつけて 手伝ってくれました。そのひとりの写真で 横から写したものです。 バラは300本近く使いました。

驚きももの記 ご無沙汰しました。

例年になくゆったりとしていた秋も 11月に入るともに 眼の回る忙しさ。 今までのペースが 急に一気に 変化。 やっと12月に入り いつもの生活です。
少しばらばらに 各月ごとに忙しければいいのですが こんなにかたまって 多忙ということはありませんでした。そんなわけで ブログをかけませんでした。もし楽しみにしていて いつも空けてくださる方。ごめんなさい。それを取り戻すべく 一気にいってみます。

2009年10月22日木曜日

驚きももの記 大岡信ことば館で

10月のはじめ 静岡県三島市の三島駅前の Zkai本社のなかに大岡信ことば館ができました。
三島出身の詩人 大岡信先生の記念館です。ご健在の先生は 日本語の美しさ 繊細さをもう一度 考えて欲しいと ここからいろいろの分野の人たちをとおして 過去のものではなく 日本語の素晴しさを 発信していきたいというご意向もあり いろいろな計画があると聞いています。

私も11月14日に(土) 先生の (水底吹笛) という詩からヒントをえて 植物で表現しよう という企画をスタッフの皆さんと 計画しました。
 ひようひようとふえをふかうよ。。。。に始まるこの詩は オープニングのときに 女優の白石加代子さんが朗読をし その現場にいた私は  日本語の深さ そのことばの響が いかに多様なイマジネーションに広がっていくかに  深く感動しました。この日は 私も会場2箇所に 花をいけさせていただきました。

この11月14日のイヴェントは小学校4年生以上であれば どなたでも参加可能です。 難しいことは抜きにして 詩を読んで そこから 花を始めとする植物で 表現することがあれば 楽しいなと思います。

たとえばですが 詩の中で使われている言葉 (ひようひようと)ーーという言葉から どんな響が聞こえてきたか それに対して 柳の線をまるめてみるもよし 
水底ーーという言葉からはじまって その上の流れはどんなだろうかと 葉であらわしてもいいではないですか。


何にも難しいことはなしにして 言葉を植物であらわすとどんなになるかなということです。
興味のある方はぜひ  大岡信ことば館 で詳しいことは検索してみてください。


2009年9月1日火曜日

驚きももの木 秋には

花屋さんで水引草をみつけ我が家にいけました。すっと幼いころの思い出に繋がっていきました。
今日から9月。秋に向けて少しでも体力を向上するため  フィンランドの生徒が日本に来るときに ノルディック スティックを買ってきてもらいました。(写真) 上の部分に手を入れるようになっています。ヨーロッパに行ったとき これを街なかで使って歩いている人たちを 見かけました。上半身によいとか。
先日皇居の周りをこれで歩いてみました。 若い頃したスキーの滑り出しの要領なのかなと 出発。休日の朝は ジョギングの人たちとも多くすれ違います。ちょっと恥ずかしいけれど なんのなんの。慣れるとなかなかよろしい。それにいざというとき杖にもなるし 変な人がむかってきたら チャンチャンと中世の騎士よろしく 防御もできる{でも二刀流だけど) 冬には先のゴムをはずせば 雪道に刺さってすべるのを防止。。。。などといろいろな用途を 考えつつ 萩のつぼみを確認したりして 皇居の晩夏を満喫したのでありました。

2009年8月25日火曜日

驚きももの木 遅ればせながら

ちっとも咲かなかった 宿根朝顔です。写真は 7月初旬。もう夕方に近かったので
こんな色です。以来咲かなくなりました。来年を期待してプランターに 短くして植え直しました。

2009年8月12日水曜日

驚きももの木 ちょっと贅沢

私のちょっと贅沢なこだわりは バルサミコ酢にあります。
お料理、といっても私のすることですから ごくごく単純。お料理ともいえないかもしれません。そこに登場するのがこの バルサミコ酢。隠し味にぴったりーー ということは知っていました。
でも誰かが アイスクリームにかけるといいといっていましたっけ。それは知りませんでした。

ちょっと時間ができた先日、汗をかきかき ヴァニラアイスを一個買いにわざわざコンビにまで走りました。
こういうときは土台のアイスクリームは単純なほうがいいと思ったからです。どこそこの なんたら、なんていうのはもう そのものがおいしくて バルサミコの登場がないはず。
やってみました! プリンのカラメルをかけたような感じにちかいでしょうか。スプーンでアイスとミックスしてみても なかなかーーーです。本来はもっとちがう使用方法なのでしょうか。
もっともこのバルサミコ そこらへんにあるものとはちがいます。あるお料理がお上手な方に教えていただき 12年ものをオーダーするのです。その輸入会社が 私宅に近いらしく ( 紹介してくださった XXさんのお知り合いでは) と 世が世ならというお名前の立派な社長が自ら お届けくださるのです。もっと古いものも つまり上のランクのものもあるらしいのです。12年物は 私にしてはいいお値段なのですが 毎日ジャブジャブかけるわけでなし。ま いいか。てなものでございます。

まだご存じない方は なさってみてください。不思議な世界が開けます。

2009年8月7日金曜日

驚きももの木 フランセのおばちゃん

子供たちは 今頃夏休みを満喫していることでしょうl。 9月に宿題をいっぱい抱えて学校に 戻ってくるまで 精一杯楽しんで欲しいですね。

私の通った学校は 小学生から制服がありました。9月の新学期には 制服の白さが目立つくらい 日焼けした女の子たちが 又友達に会うのを楽しみに登校してきたものです。

フランセのおばちゃんと私たちがよんていたかたは きものの上に 紺のうわっぱり メジャーを首からかけ 髪を高い位置でまとめ 学校の中を忙しそうに歩き回っているのを時折見かけました。彼女は生徒たちが制服をあつらえる店のオーナーだったのです。 

入学の制服採寸のとき この方はお母さまたちに言いました。(制服は夏冬とも 2着は つくってください。 よごれたときの代えもそうですが 子供たちは成長します。スカートなどは丈を出せるように見返しをたくさんいれていますが ある時点で 制服をほどいて 生地を裏返しをしてお嬢さんの成長にあわせて仕立て直し  また使っていきます。その間に予備としてどうしてももう一枚必要です。)

学校から帰り 早く制服をハンガーにかけなさい といわれ ひだのあるスカートは寝押しをし 絹のガーネット色のネクタイは よくアイロンをかけさせられました。けれど毎日着て消耗の激しい制服は 数年後のある日 またこのお店に持っていかれ 裏返しをされ 仕立て直されたのでした。体にあって しかも新しくなった制服をみて 私は子供心に感心たものです。

同じ制服を 裏返して仕立て直して着ることは 近頃はあの学校ではどうなのでしょう。
物を大事にするということが この時期の生活の中にどこでも 当然なこととしてあった気がします。それは戦後のもののない状態だから ということもあるでしょう。けれども今の生活を見直してみれば それとは ほど遠く 洋服でも捨てるということに 抵抗感はあるものの空間の狭さなどを理由として 納得させている自分自身を意識することがあります。そんな昨今だからこそ あの 紺の制服が フランセのおばちゃんが  懐かしく思い出されるのです。

私も人生という制服は ずっと前に裏返しをしていたのでしょう。後どのくらいあるかわかりませんが 
あの制服を最後までいとおしむように着たことを思い出し 人生の卒業まで丁寧に生きていきたいと思います。 

2009年7月10日金曜日

驚きももの記 花らいぶ 夏の巻

早いもので 6月10日の花らいぶから 1ヶ月がたちました。 

ひまわりの写真と あじさいの写真は ライブが終わってから 会場からホワイエに作品を 何点か運んだ後の写真です。 最後は 会場の舞台に製作された作品をライトアップ そして作品にあわせ ジャズピアニストの岩谷泰行さんが 会場のドアを出るとシャンパンの一杯でもいただきたくなるような とくべつおしゃれなピアノを 弾いてくださった夜でした。 





驚きももの記 花ライブの写真をちょっと


2009年7月2日木曜日

驚きももの記 くすぐったいようなーー

俳人の 長谷川櫂さんが  つい最近発売された 和の思想(中公新書)という本の中で 私のことを取り上げてくださいました。
デモンストレーションのことを書いてくださったのですが 実際の私より ずっとよく解釈してくださり (照れますなあ、、、、)という箇所が多いのです。しかし言われてみると 普段 デモをしながら考えていることに 確かにそのとおり、ということがあり さすが長谷川さん! 私の意識下で 何が起こっているか ということを指摘してくださっています。谷崎潤一郎の 陰影礼賛(この場合の エイ という字が このパソコンにはないのです)についての指摘は そうそう と頷きました。世界の文豪に よく言ってくださいました、と拍手をしたいところもあるのです。

この本の中の私についてのところを読みながら  心の中に浮かんできた言葉はー 羊頭を掲げて狗肉を売るーーということわざです。
けれど 地位は人を作る という言葉もあると 思い直しました。
長谷川さんが ポンと 投げかけた箱の中身に会うように 努力しなければ と思ったのでした。



 

2009年6月14日日曜日

驚きももの記  6月

考えてみれば この季節に日本にいるのは久しぶりです。 ここに越して6年になろうとしていますが このあたりに関しては いまだに新しい発見の毎日です。 今年からはじめた皇居周辺の探検(!?)は なかなか面白いです。人はそれをウォーキング という言葉で言うかもしれません。人に追い越されても 決して走らない というポリシーです。でも早足で 歩いていますよ。

 4月ころから 休日の朝、私は6時少し過ぎに皇居へと出発します。
今日などは 千鳥が淵に向かう九段坂で 桜のころは気がつかなかった蓮を お堀に見つけました。なんだか懐かしいヒメジオン 大好きなタチアオイは 私の夏の絽の きもの にも描かれています。よくみれば 萩も伸びてきていました。この間見たシロツメクサは どこにあったかしら。 こうやって季節は移っていくのですね。
桜田門にさしかかると やはり井伊大老の事件を思い出します。自分がそこにたっているのが 何か不思議です。
野良猫に挨拶し お堀の白鳥の白さを眺めながら もう少しだけがんばろうか どうしようかと時計を見ながら 歩いている私 なかなかカムフラージュが 上手です。きっと見つからないでしょう。 

2009年6月7日日曜日

驚きももの木 祭りの後

朝顔の写真を入れようと思っていたのですが 今日まで手がつけられなかったのは 展覧会に出品していたからでした。空間に特徴があり 私が選んだのは 床も台もバックも赤い部屋。そこに作品を制作という 挑戦的な試みでした。他にはジュニアのクラスで 3歳から 18歳までのクラスを20年していらっしゃる家元が ジュニアの展覧会のほかに3歳からのクラスの子供たちとパーフォーマンスと なかなか盛り上がっていました。

それで 私の使ったのはブロッコリー。大変でした。これが。
展覧会は (出品してみないとわからない)と いつも思うのですが 今回もそれを感じました。
朝 5時におき 15-6個のブロッコリーを塩を少し入れて 数秒ゆでるのですが これがタイミングがあり 鮮やかな緑に変身するまでの間を見るのがコツです。一つ一つさっとお湯をくぐらさねばなりません。それと 国産より アメリカ産 中国産のほうが 発色がよろしい。

八百屋さんも何軒か 回ることに。また午後遅くは暑い会場で 黒くなってくブロッコリーにライトは当てないようにお願いする。毎日朝の手入れにまだ少し暖かい16個のブロッコリーを一個づつ 新聞にくるみ 家から持っていく。最後の日は 保冷材を持ってきていただき花器の水に入れたので グリーンが 最後までかろうじて持ちました。
ライブが近づいていて 節約できるところはしなくちゃ という事で 一個105円のブロッコリーを使おうと思ったのですが 重くてタクシーに乗ったことが数回。暑くて途中 お茶をしたのが一回。 
なんなんだ これは!
動機が不純のこの試み 結局お金は使ったのですが なんとも印象的な体験として 無事に昨夜 私の役目は終わりました。
当分ブロッコリーは 我が家の食卓に乗らないことでしょう。  

2009年5月31日日曜日

驚きももの記  宿根あさがお

昨年、三島ライブの打ち合わせのため 沼津のお花屋さんに行ったのは9月の末でした。
お店の前に咲いていたのが この朝顔でした。鮮やかな紫で 花も葉も朝顔としては厚め 葉の色もいつも見ているものより 濃い。それは売り物ではないようで 道に生えていて たくさん花をつけ見事でした。

{これ 欲しいわ! 鉢では売ってないのかしら?)
と聞くと知り合いの花屋さんは 鉢はなく  これは根で増えるので 種がつかないとのこと。
来年 根を掘ったとき あげますよ。というのです。(いくらでも 増えますよ)。
(ぜひお願い!)
といって 年がかわり この季節になりました。

先週の雨の日 六本木でこの朝顔をみつけました! たくさんの荷物があった日ですが どうしても持ち帰りたく 買ってかえりました。
べランダのプランターに 花が全部終わったら おろしてやるつもりです。

増殖したら 素敵でしょうね。朝顔のつるがのびて 毎朝花が開く。(夕顔)は 源氏物語に登場する女性ですが {朝顔)が 生い茂った現代のマンションに住んでいるあの部屋のひとは どんなひとなのだろう と 隣の高層ビルに入っている人々は ひそかに思わないかしら。 しかし 現実にはべランダには 花器を入れた箱が数個積み上げられ、 時に箱に入らない大きなものが エアパッキングから 顔をだしてたりするのですもの。
そりゃ思わないでしょう! やっぱり。

{写真を 載せたいのですが 今朝は昨日の花が6輪 紫から 赤紫になってしぼんでいました。次に開いたらお見せすることにします。)


2009年5月21日木曜日

驚きももの記 ショートショート

飲んでかえってきたわけでもないのに なんだか眠い。そのまま ごろりと横になる。
とうとう東京も インフルエンザの感染者がでたか。。。。

するとーーーー
ーあんさん! あんさん!かぜひきまんねん!
どこからともなく 声がする。
ー??誰あんた!
ーまあ まあ、
ーほっといて。わしゃ眠いのじゃ。インフルエンザ かかってるかもしれないし。あっちいけ!
―あんさんは インフルエンザかかりまへん。
ーぜったいかからない なんてことは無いですよ。私は明日 インフルエンザになっても不思議はない   し、おいしいものが好きなので 胃とか腸とかおかしくなって 癌になるということだってある。        どんな病気になるかわからない。
ー癌はわかりまへんで。でもインフルエンザはかかりまへん。
ーどして?何で断言できる?
ーあんさんインドいきましたな。 あそこインフルエンザの余り患者いまへんで。報告ありまへんで。
ーいますよ。きっと。いまにでてきますって。
ーインドに行ったときおかしなこと なにかありまっしゃろ?
ーああ ひどいめにあいましたよ。 体調をくづして起き上がれず 死ぬかと思いました。
ーあれでんねん!やおよろずの菌の 洗礼うけましたんねん。
ー確かに あれをふくめて11回インドにいったけれど あとは大丈夫でしたね。始めは超高級ホテルでも ドアノブとか先ず消毒して緊張しまくってましたね。でもインドの地元のホテルに泊まって お湯を持ってきてもらって ごみが浮いてていて つき返したりしていましたけどね。だんだん平気に。。
ーそうだっしゃろ。それでんねん。
ーそれと はだしで寺院などを歩かなければならないのだけれど 水虫にならないか心配しました。
ーンなもの 太陽が消毒してくれてるがな。そもそも抗菌なんちゃらというのが おかしい。過保護でっ         せ 日本は。むかしはこうじゃなかった。
ーでもね、病院のスリッパ やっぱり抵抗ありますよ。
ーやれウオッシュレットとか 清潔がどうとか 、そもそも地球の上のものは 菌も含めて共存よ、
  おたがいさまーーこれやがな。
ーお言葉ですが 私だって未知の菌は怖いですよ。
  それに 私はいいとして こう見えても 中はなかなか毒気のあるひとなんですよ。ひとからひとにうつってって もっと強力になる可能性だってあるそうですよ。私は大丈夫としても 媒介になって うつされたひとが毒気が強くなったらどうします?

ーそ それは もっと怖いがな!
ーでしょう? あ マスク予備がたくさん あったかな? ---それにしても あんただあれ?

ふと気がつくと あかりはこうこうとついている。服はかえってきたときのまま。時計は4時。
もしかして あの正体不明のオッサンは インフルエンザの神????????
こわい こわい!まだ 4時だ。もう一度しっかり寝なおそう!


ー  

驚きももの記-short short

2009年5月5日火曜日

驚きももの記 モッコウバラ

 珍しい植物に会うと それが花屋さんにあったのであれば どのくらいもつか どんな咲き方をするか 買って見てみて観察しようと思うのは仕事がらでもありますが やはりもともと花が好きなのでしょう。

大坂の教室で モッコウバラが花材として出ていたのをみて なんだか昔の知り合いに 久しぶりに出合った気がしました。思いだせば このバラをはじめて見たのは イタリアのフィレンッエ。宿泊していたペンショーネの庭に このバラのアーチがありました。棘がないこと。バラの原種にちかいのだと そこの庭師のおじさんから教わりました。
小さな黄色のバラが集まってゆれている様は なんともやさしげで 何で日本で見かけなかったのだろうと思ったものです。
大坂の教室では さっそく 何本もの垂れ下がる線をいかし 濃いピンクのしゃくやくといけました。

東京に帰り さっそくお花屋さんに注文しました。
フィレンツエの あの つるバラは 蜂が来たり 小さなクモが巣を張っていたりしました。
我が家のヴェランダのプランターでも 育つでしょうか。小さなバラの 小さな友達たちは寄ってくるのでしょうか。

2009年5月3日日曜日

驚きももの記 連休

連休は皆様 どのようにお過ごしですか?
私は ここぞと普段あまりしないことをしています。

先月千鳥ヶ淵の桜にとても感激したので 4月の終わりから 皇居周辺を ウオーキングしています。
思いがけない草花や木々に出会い 風を感じ 青い空をみあげ 近くに引っ越してきてよかった! と幸せを感じています。
もうひとつは 好きなジャズ三昧。こんなに毎晩聴いたり ライブハウスに行ったりしたのは 何年ぶりでしょうか。もっともこの時期 去年はカナダ その前の年はは 今話題のメキシコにいっていました。
そうはいっても 6月の新宿高島屋の展覧会や その後のプライベートライブを控えているので その準備は結構忙しいものがあります。もちろん プライベートライブは 花のライブの三回目 (夏の巻}です。(残念ながら ジャズのライブではないのです。こちらは一生かかってもできそうにもありません)

そうそう。終わりのないといえば 我が家の片づけがあります。
どうしてこんなに物がたまるのでしょうか。 これがお金ならば私は 今頃私は ビル ゲイツに匹敵するーーま そうでもないか。。。。というわけで またこのプロジェクトは 次回に続くのであります。
 フゥ!(溜息) 

2009年4月14日火曜日

驚きももの記ーーどきどきのDEMO 

数日前 青山の草月ホールでおこなわれた家元講習会でデモンストレーションをしました。
10日 11日とも 家元 講師のほか 外部から特別ゲストが招かれ 私が担当した11日は大樋年雄氏でした。父上の大樋長左衛門氏は 先代家元の勅使河原宏氏と同級生で 長いお付き合いということからこんどの講師をお引き受けくださり スライドもとても興味のあるご自身の仕事の内容で 私は 客席に回って楽しみました。
私たち3人の講師は それぞれ15分を与えられ 自分の世界 自分磨きということについて 作品をいけながら 話をするということでした。
デモには 少しは慣れてているーーと思った私も 15分という時間は新鮮でしたね。
3人の一番初めともなれば 後のプログラム上 時間はきっちり守らなくてはならない。時計を見なくても時間の感覚はあるほうとは 思っていました。しかし 15分というのは今までにない与えられた時間で そのなかで 2作をいけるということであれば 時間の配分を緻密に考えなくては、一方スライドの説明もしなくてはーーというので 正直心の中はいつものデモとはちがいました。
いつも デモンストレーターが自分ひとりの場合では一時間半とか 一時間 とても短くて 30分なんていうのもあります。
15分というのをはじめて経験してわかりました。
私のスタートは15分かかるのだと。つまり冷静になり のってくる時間がどうも15分ということなのです。

時間ばっちりでしたよ!といわれ デモは何とか無事におわりました。ビールの一口めが 実においしかったです。

2009年3月29日日曜日

驚きももの記 今年の桜

はい 今朝 3月29日 7時半 東京の千鳥が淵へと上っていくお堀の桜です。まだ3分から5分咲きです。
一昨日大坂からの帰り 京都におりて 桜を探しました。吉野桜や 他の桜はまだ蕾でしたが 枝垂桜はほとんど満開でした。
京都はしたれ桜が一番に咲くのですね。出たばかりのやわらかい柳の芽も気持ちよさそうにゆれていました。

この間 俳人の長谷川櫂さんのトークにゲストとして招かれ 5作のデモをしました。櫂さんといろいろとお話もさせていただいたのですが 日本人と桜についてこのようにおっしゃっていました。

待つ たけなわ 惜しむ 懐かしむ
そして 待つことは 1)よきものが 2)過ぎ去るのを 3)あきらめながら 4)愛することーー永遠のものより 移ろうことを楽しむ --そんな 思いが日本人の桜に対してあるーーということでした。

私たちも 花を買うとき 満開のものは買わず 固いつぼみより 少し開きかけを選んでいる と思うことがあります。ただ長く楽しむというより 独特の美意識が私たちの血の中にひそんでいるのだろうか ーーと考えるときがあります。 

この日トークのおわりに 生けられた花を お客様のなかから抽選で当たったかたに持ってかえっていただきました。 当たってもお持ち帰りできないかたは 次のかたにさしあげますということだったのですが 始めに当たった二人は 男性でご年配の方。お持ち帰りになりますか?と私は少し心配したのですが はい!と とてもうれしそうに そして大事そうに 桜や 三椏などの入った紙包みをお持ちになりました。 

桜はみんなの心も ほころばせるのですね。桜を見上げている早朝の千鳥が淵を散策している人たちの表情を見て思いました。

2009年3月20日金曜日

驚きももの記


驚きももの記 Art of Dining

各界からの出品者がそれぞれ知恵を絞って そのセンスを競った Art of Dining 食卓の芸術展。
プレートの上に靴の乗った作品 お皿から全部手作りの材料は いろいろな色と種類の紙というのもありました。私の作品はチタンのワインクーラーと チタンのお茶たくに かわいい鳥のついた 白いお茶碗をおき センターにはチタンの花器に ブロッコリーとにんじん それに白いラナンキュラス、ガラスのお皿を重ねてその間にお箸をいれこんだりーー大きなオブジェには桜を主にいけました。チャコールグレーのナフキンの間からのぞくのは ピックに入れたチューリップと 麦 グリーンボールで巻きました。

ブロッコリーは 私のクラスのマダムが きれいな緑色を出すのにお湯をかけたらどうですか?という提案で 急遽クラスでお湯を沸かしてかけるといい色に。
では何枚かの写真をご覧ください。

2009年3月15日日曜日

驚きももの記 イベント2つ

こんどの18日水曜日 恵比寿のウエステインホテルで  国際難民支援会の主催で アートオブダイニング(食卓の芸術チャリテイ展示会)に出品を要請されました。出品者も全て自己負担だそうです。 そして どなたでもおいでになれますが 入場者は一人3500円の寄付だそうです。私はこんなご時勢ですので 知恵を絞って作品を完成させようと思います。 プロのテーブルデコレーターではなく各国の大使夫人 各界でご活躍の方が21卓出品をするそうです。

3月21日)新宿の朝日カルチャーセンターで (和)のかたち {1}というタイトルで 俳人の長谷川櫂さんの レクチャーにゲストでうかがいます。生ける花は数点ですが教育テレビの NHK俳句のゲストにもお呼びいただいた長谷川さんとのトークを楽しみにしています。2回目以降 隈研吾事務所のかたは日本の気候と建築 住宅の特徴ーーーなど私もぜひうかがいたい方たちがゲストです。

2009年3月4日水曜日

驚きももの記 加山又造展

新国立美術館で開催中の展覧会の 最終日の一日前、 やっと加山又造展に行くことができました。
どうしても見たい、そして懐かしい作品にあってきました。改めて感動しました。

大好きな作品の数々 そして平面にこだわらない 食器 内掛け アクセサリーなどなどを見ていくうちに 作家にあった日のことが思い出されてくるのでした。

1980年代 草月展に出品したとき 思いがけず賞をいただいたとき、勅使河原宏家元のほか数名の審査員のひとりが 加山又造氏でした。
 展覧会の私の作品の前にいると {面白いねえ}と 声をかけえてきた人がいました。それは小柄な男性で 私のキャンバスの立体に木賊を加えた 一メートル半くらいな作品を文字通り近くによって 覗き込んだのです。キャンバス地のジェっソをはがし そこに色をしみこませただ生地で立体の部分は制作をしたのですが それに注目してくださったようでした。
(どうやってこうしたの?) (何でそうしようと思ったの?)(絵の具は? --へえそうなの!)
とても熱心に見てくださり 気軽にいろいろな質問をしてくださいました。私はだんだんとその人が 誰か気がつきました。 すでに画壇からの注目を一身に集めていた加山氏の作品はとても好きで見ていましたが こんなに気さくなかたとは思いませんでした。。 

私はこのとき 大げさに言えば 質問をされる快感 --というものを知ったのです。
こんなところに注目してくれている。興味を持ってくれる。悩みぬいてそれが ふっと吹っ切れ 物を作ることが楽しくなっていったたときの作品だったのでひとしおでした。加山氏が 質問者ということもあったかもしれません。
当時すでに名を成していたかたの質問なのにもかかわらず 上からの視線でなくて 同じものを作る人としての興味というものが感じられたのです。

しかし質問をするのも生徒を育てる方法だなあと つくづく思ったのものでしたが 次々に展開される ダイナミックな構図を楽しんでいると まるであの展覧会での出来事が 昨日のことのようによみがえってくるのでした。

2009年2月18日水曜日

驚きももの記 もう春ですね。


 鹿児島の 寒緋桜です。家元ライブを見に行ってその会場のちかくの家に 梅と一緒にさいていました。遠くから見ると ひょっとして あめんとう? 紅梅ともちがう_ もうポピーも花壇で  白 ,黄色 オレンジ と鮮やかにさいていました。篤姫の生まれたところは やはり南の国ですね。

2009年2月6日金曜日

驚きももの記ーー先輩

ーー先生いつもお元気そうで うれしいです!
ーー何いってるの もうさすがにだめよ!

先輩との最近の会話です。背中はしゃんとしている。答えはすぐ返ってくる。
ある雑誌のインタヴューでは 片側全体のページのお顔のアップ。しかも美しい。
会館の会議室から出てくると 今日は何の会議?メンバーはだれ?ときいてこられる好奇心。
一昨年の80周年に 他のお二人の先生と表彰され 代表としてのご挨拶に 
(これからも ますます精進したいと思います)
の言葉に 会場の6000人がどっとわき 司会に思わず(勉強になりました) といわせたのです。

美しく凛として歳を重ねた人の代表です。しゃきっとしたパンツスーツ。ちょっとわがままといっている人がいるとしてもいいじゃないですか。許せます。 
私の関係しているこの世界は先輩たちが元気です。トリプル成人のあと 歳を数えるのを忘れてしまった私に
 
(あなたのような若い人はこれからじゃないの。頼みますよ!}

なんていってくれる人はそうあるものではありません。
こんな大先輩がいるからこそ この世界はもっと頑張らねばという気になるのは私だけではないはず。

明日とあさって 中村草山社中展に入間の丸広百貨店で 特別出品なさるとか。
ただの一輪挿しよ!と謙遜なさる 尾中千草先生は あと5年で100歳なのです。

(あなたのような若い人ーー)   ずっといってほしい方なのです。


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2009年1月17日土曜日

驚きももの記 みはらし



それまで26年住んでいた部屋から 少しだけ狭いところに引っ越すというのは 心の中でなんとなく引っ掛かりがありました。

仕事柄 大量の花器の収まり場所など考えると 前より狭いというのは問題があります。まーー仕方がないか 図面を見て私はあきらめました。 

5年前のその日 初めてこれから我が家になる空間へ どきどきしながらドアーをあけ向かった先はヴェランダでした。 すると思いがけないものが目に入ってたのです。

それは 遠くにかすかに見える 連なった山でした。

どこなのだろう? なんという山なのだろう? 筑波のほうではないとすると 丹沢だろうか。

右から左に目を移せば 真正面には 大学の高層ビル その隣に有名企業のエンパイアステートビルに似た建物。その間にはなんだか急勾配の影が。 雲だろうか?いやちがう。 なんだろう?そう。それは富士山のすそだったのです。

山は全部は見えないものの なんだかとっても得をしたような気がしました。都会の真ん中。山が見えるなんて考えもしなかったのです。


昨日の夕焼けは 素晴らしいものでした。久しぶりにぽっかりとあいた時間  目の中が痛いほどのオレンジの光を堪能しました。つかの間の幸せなときでした。もちろんその後は トワイライトの新宿の高層ビル群にきらきら光がともっていくのを コルトレーンのCDを聴きながらーー シャンペンがあったら最高なのにーーと思いながら。
写真の中で 二つの建物の間のかすかな灰色 わかるでしょうか。


2009年1月3日土曜日

驚きももの記 新年に


あけまして おめでとうございます。
よいお年をお迎えでしょうか?
今年もよろしくお願いいたします。
この写真は 我が家の新年に向けて作ったドア飾りです。
六角柳には 紅白の餅花(本物は手に入らなかったので一番軽い紙粘土に 色をかすかに加え作りました)そして 若松。千両とシンビジウムは ホルダーで水を飲ませています。稲穂と 金銀の水引を加えました。
実物のほうがもっと大きくてきれいと思いますが たぶん横からとった写真ではうまく皆様には伝わらず残念です。
ヨーロッパで よく窓辺に美しい花が飾ってあるのを見かけます。
中に住んでいる人より 通りかかる人たちのためにということなのでしょう。
そんなことを思い出しながら 見た人たちは どう思ってくれるかしらと思いながら 毎年年末の一番の忙しい間をぬって 自分のために制作する新年の花のひとつです。