2008年11月16日日曜日

驚きももの記 展覧会で

展覧会のいけ込みでごった返す会場。すれ違う他の出品者のかたたちに 挨拶もそこそこ うちのグループの出品者たちを確認したり 自分の花材のことで駆け回る私。すれ違ったひとりの背中に??赤ちゃんが!きっと 子供たちのためのジュニアクラスで 出品する誰かのママなのだろう と思っていたのですが。。。。

いけこみの次の朝 つまり展覧会の初日。10時の開店前の作品の手入れにいった私は 確かに昨日すれ違った赤ちゃんを背中に 赤いグロリオーサを手入れをしている出品者を発見。周りに( やったわね。おめでとう!)の声!昨夜の審査で新人賞だったのです。
よかったわね! 私も思わず声をかけました。
(先生はどなた?)
ときいてしまったのは 実は私のところでも 一人の生徒が新人賞をいただいたという知らせをうけ 会場に飛んできたからなのです。ご本人もうれしいけれど 先生はもっとうれしい。

(W先生です。先生覚えています?わたし 本部の家元教室で 出産の前にどなたか家の近くで 子供を背負っていってもかまわないところがないか 相談したのですがーーー)

失われていた記憶が だんだん点となり それが繋がっていくのを感じていました。
いつだったかしら。私がそのクラスを担当していた あの時 彼女の住所を聞いてみると すぐ頭に浮かんだのが 歩いていけるくらいの距離にすんでおられるW先生。事務局の係りの方ともお話をして 了解を得ました。ここ数年ご病気でしたが 自宅のお教室はなさっていらした先生に 連絡を取ってみたら ということを話しました。80代後半の先生に ご迷惑かなとは思いました。ご病気は私も知っていましたから。 でも日に日に育っていく 新しい生命を近くにごらんになったら 少しはご気分も変わられるかしら。
それは私の勝手な思い込みだったかもしれません。 だったとしたら先生ごめんなさい。
それにしても 去年12月になくなられた先生が生きていらしたら どんなにかーーー
うるっと きそうだった私に 彼女はいいました。
 (ずいぶんしかられました。"花をそんなにいじめるもんじゃないよ!”って。)
ははは! 思わず笑ってしまいました。粋な江戸っ子の先生の べらんめい口調が 天から聞こえたような気さえしました。
 新人賞のその作品は グロリオーサの赤と黄色が鮮やか そして 葉の先の小さなカールがあたかも手をつないだように 右と左からからみあっていました。
それにしても彼女のママパワー。もう本部の家元教室に復帰したといっていました。

意志あるところに 道は開ける (Where there is a will, there is a way)
むかし習った 英語のことわざを 久しぶりに思い出した展覧会でした。





 

0 件のコメント: