2009年1月17日土曜日

驚きももの記 みはらし



それまで26年住んでいた部屋から 少しだけ狭いところに引っ越すというのは 心の中でなんとなく引っ掛かりがありました。

仕事柄 大量の花器の収まり場所など考えると 前より狭いというのは問題があります。まーー仕方がないか 図面を見て私はあきらめました。 

5年前のその日 初めてこれから我が家になる空間へ どきどきしながらドアーをあけ向かった先はヴェランダでした。 すると思いがけないものが目に入ってたのです。

それは 遠くにかすかに見える 連なった山でした。

どこなのだろう? なんという山なのだろう? 筑波のほうではないとすると 丹沢だろうか。

右から左に目を移せば 真正面には 大学の高層ビル その隣に有名企業のエンパイアステートビルに似た建物。その間にはなんだか急勾配の影が。 雲だろうか?いやちがう。 なんだろう?そう。それは富士山のすそだったのです。

山は全部は見えないものの なんだかとっても得をしたような気がしました。都会の真ん中。山が見えるなんて考えもしなかったのです。


昨日の夕焼けは 素晴らしいものでした。久しぶりにぽっかりとあいた時間  目の中が痛いほどのオレンジの光を堪能しました。つかの間の幸せなときでした。もちろんその後は トワイライトの新宿の高層ビル群にきらきら光がともっていくのを コルトレーンのCDを聴きながらーー シャンペンがあったら最高なのにーーと思いながら。
写真の中で 二つの建物の間のかすかな灰色 わかるでしょうか。


2009年1月3日土曜日

驚きももの記 新年に


あけまして おめでとうございます。
よいお年をお迎えでしょうか?
今年もよろしくお願いいたします。
この写真は 我が家の新年に向けて作ったドア飾りです。
六角柳には 紅白の餅花(本物は手に入らなかったので一番軽い紙粘土に 色をかすかに加え作りました)そして 若松。千両とシンビジウムは ホルダーで水を飲ませています。稲穂と 金銀の水引を加えました。
実物のほうがもっと大きくてきれいと思いますが たぶん横からとった写真ではうまく皆様には伝わらず残念です。
ヨーロッパで よく窓辺に美しい花が飾ってあるのを見かけます。
中に住んでいる人より 通りかかる人たちのためにということなのでしょう。
そんなことを思い出しながら 見た人たちは どう思ってくれるかしらと思いながら 毎年年末の一番の忙しい間をぬって 自分のために制作する新年の花のひとつです。